先月、『 彼らが本気で編むときは、』を観てきました。
トランスジェンダーを扱っていますが
大きなテーマは「家族」かな、と思います。
母、子供、世間etc.色んな立場の視点で観ることができます。
とても良かったです。
「なんで ここ?」という所で涙が出てきたり・・
思わずクスッと笑ってしまったり♪
苦しいシーンもありますし、色々と考えさせられることもありますが
心が温まりました。
夜、久しぶりに娘と同じ布団で寝てしまいました(^^ゞ
以下、ネタバレを含む感想です。
怒りを感じたら、じっと踏ん張って通り過ぎるのを待つ。
辛いこと、悲しいこと、腹が立つことがあったら ぐっとこらえて編み物をする。
そうやってリンコさんが編み物をする姿は素敵だった。
すぐに怒りや苦しみに振り回されてしまう私。
リンコさんもきっと振り回されそうになったかもしれないけれど
編み物をすることで自分の温かい中心に戻ってこれたのかな、と思う。
私もそういう術を身に着けたいと思った。
傷つく度に編み物をしていたリンコさん。
「煩悩」を作ることは自分の中心に戻る術でもあったけれど
自分を肯定すること、受け入れることでもあったと思う。
周りがどう思おうと、自分は自分を肯定し、正直にありのままに生きていく。
一編みごとに その決意と自分への信頼、強さも編まれていったのかな。
自分に正直で誠実で温かいからこそ、素敵なパートナーにも出会えたんだろうな。
「男だろうが女だろうがどうでもよくなる」
素敵なパートナー、マキオさん。
素敵といえば、もう一人、リンコの母。
リンコの母の大きな愛。なんて理想的な在り方だろう、と思った。
子供を丸ごと受け入れる。そして絶対的に味方になる。
自分の子供を傷つける存在は、例え相手が子供だとしても許さない。
リンコがあんなに優しくて深い愛を持てるのは
もちろんたくさん傷ついたからでもあるけれど、母の大きな愛も要因の一つだろうな。
それに比べてトモコの母は・・
トモコのおにぎりを食べるシーンや衣服を抱いて泣くシーンは辛かったぁ。
でも、トモコの母の辛さも何となく分かる。
母の愛って子供に計り知れない影響を与えるんだよね・・・。
結局、トモコは母を選ぶ。
それは当然、子供の無償の愛でもあるけれど
例え少人数でも、心からの愛をたっぷり注いでもらった人は
他者を受け入れることができるのだな、と思ったし
母と子供には他者には理解できない程の強くて太い絆があるのだと再確認した。
他にもいろいろ。
とにかく良い映画だった。
お読みいただきましてありがとうございました(*´∀`)